鮭とばと、塩分の関係

中村漁業部、ネットショップ店長の中村です。
「 珍味 」と言えば、高塩分のイメージがあるのかもしれない。
「 鮭トバって、塩分キツそう 」以前に言われたことがある。

・ 塩を使わなくても、鮭とば作りは出来る

もちろん、塩ナシでも製品は出来るが
「 味気ない 」と言う声も。
筆者が思うに「 塩の入れすぎ 」が問題なのでは?
そんなわけで、鮭とばと塩分の関係についてお書きします。

塩分ゼロ、の鮭トバは不可能

・ 素材自体が、塩分を持つ

人間は一日あたり、90gの食塩を必要とする。
塩は、生理機能にかかわるようだ。
鮭にとっても、塩分は不可欠。
素材自体が塩分を持つので、ゼロは難しい。

・ 塩分は、しょっぱい?

塩分が高いから、しょっぱいとは限らない。
例えば旨味成分で有名な、グルタミン酸ナトリウム。
ナトリウム、がつくので「 塩分 」に換算される。
高塩分 = 食塩が多い、とは一概に言えない。

水分トリック

・ おかしいぞ、塩をいれたのに!?

鮭トバの、塩の有り無し、で塩分数値を調べてみた。(弊社製品)
塩の添加あり( 素材に対して1,5% )  3、0%
無添加で                        2,8%
あれっ、あまり変わらない?

・ これが、水分トリック

これ実は、乾燥度合いが違うだけ。
塩を加えても、水分が多ければ、数値は低く出る。
逆に強く干すと、成分が濃縮されるので、数値は高く出る
「 塩分 」の数値だけで判断するのは難しい。

塩分控えめは何%?

・ 3%以下だと思う

歯切れの悪い書き方で、申し訳ない。
しかし、水分トリックがあるため、一概には言えないのが現状。
ただ、私の経験では3%以下だと思う。

これからの鮭とば

・ 鮭とばに、塩を使う理由

鮭とばに塩を使うのは、主に二つの理由がある。
ひとつは、純粋に「 味 」効果。
もうひとつは「 防腐 」効果。
鮭とばの乾燥には時間がかかるため、防腐効果がないと傷んでしまう。

・ スライス製法で減塩

これからは、塩分を気にする方も増えるだろう。
初期値が高いので、あまり添加しない方が良い。
それには、鮭とばを薄くする方法、が考えられる。

・ 乾燥時間を短縮

鮭とばの厚さと、乾燥時間は比例する。

過ぎたるは、、、

・ 塩分が多いと、味も濃い

塩分だけを濃くすると、当然だが、塩辛くなる。
なので砂糖を入れて、調整する。
さらに調味料で、味を調える。
全体の味付けは、もちろん濃くなる。

・ 塩漬けしてる?

普通に鮭とばを作ると、塩分の数値は3前後ではないだろうか?
それ以上に入れるのは、別の目的があるのかも。

・ 食感の改善効果

鮭の筋肉には「 ミオシン 」という成分が含まれる。
このミオシン成分には、塩と反応して、鮭とばの食感を改善する効果がある。
つまり、クタッとした鮭が、シャキッとなり歯切れのよい食感に。
しかしそのためには、けっこうな量の塩を入れる。




 

 










 


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